幼稚園と保育園とこども園

 幼稚園と保育園、どちらがいいのかお悩みの保護者の方も多いことと思います。 行政的には幼稚園は文部科学省管轄の「学校」であり、保育園は厚生労働省管轄の「児童福祉施設」と区別されています。幼稚園と保育園では、入園条件、教育・保育時間、教育・保育内容などさまざまな点で違いがあります。
また、保護者や地域の多様化するニーズに応えるために、保育園と幼稚園の両方の機能をあわせもった「認定こども園」制度が新たな仕組みとして、平成18年10月にスタートしています。こども園は親が働いている、いないにかかわらず利用できる施設です。( 都道府県知事から認定を受けた施設を「認定こども園」と呼びますが、認定こども園の認定を受けても、幼稚園や保育所等はその位置づけを失うことはありません。)
幼稚園か保育園かこども園か。表面的なことに惑わされず、保護者の方々が自分の目で確認して、各々のニーズにマッチした施設を選ぶことが大切だと思います。
※幼稚園については別のページで説明しておりますのでそちらも参考になさってください。

幼稚園・保育所・認定こども園の主な違い

 幼稚園保育所認定こども園
根拠法 学校教育法に基づく学校 児童福祉法に基づく児童福祉施設 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律
所 管 文部科学省 厚生労働省 文部科学省・厚生労働省
幼保連携推進室
目 的 幼児を保育し、適当な環境を与えて、 その心身の発達を助長すること。 (学校教育法77条) 日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児、幼児を保育すること。 (児童福祉法第39条) 幼稚園及び保育所等における小学校就学前の子どもに対する教育及び保育並びに保護者に対する子育て支援を総合的に提供。
対象 満3歳から小学校就学の始期に達するまでの幼児。 (学教法第26条)。従来は小学校等の入学年齢と同様に4月1日に満3歳に達していることを条件とされていたが、近年一部の幼稚園では満3歳の誕生日の前日から入園できるようになった。また、子育て支援として、2歳児等の保育を実施している幼稚園もある。 保育に欠ける、乳児・幼児・児童
(児童には18歳未満まで含まれるが、一般的には0歳~5歳の乳児、幼児が対象となっている。一部、放課後の小学生等を受入れている保育園もある)
保護者が働いている、いないに関わらず受け入れ、教育・保育を一体的に行う。すべての子育て家庭を対象に子育て不安に対応した相談等を提供する。
職員資格 幼稚園教諭免許 保育士資格 0~2歳児については、保育士資格保有者。 3~5歳児については、幼稚園教諭免許と保育士資格の併有が望ましいが、学級担任には幼稚園教諭免許の保有者、長時間利用児への対応については保育士資格の保有者を原則としつつ、片方の資格しか有しない者を排除しないよう配慮 。
職員配置

1学級35人以下

保育士1人につき
0歳児クラス3人
1・2歳児クラス6人
3歳児クラス20人
4・5歳児クラス30人
0~2歳児については、保育所と同様の体制。 3~5歳児については、学級担任を配置し、長時間利用児には個別対応が可能な体制 。
保育料 設置者、園長が決定。 園に納付。 保護者の課税状況に応じて、市町村が決定。市町村に納付。 設置者、園長が決定。 園に納付。
時 間 原則として一日4時間が標準。
多くの私立幼稚園では預かり保育が実施され長時間利用も可。
毎学年の教育週数は39週以上。
原則として一日8時間 。 4時間利用、8時間利用、ともに対応。
保 育 幼稚園教育要領による。 保育所保育方針による。 幼稚園教育要領と保育所保育指針による
設 置 幼稚園設置基準による。
国立、公立、学校法人立、宗教法人立、 個人立など。
児童福祉施設最低基準による。
公立、社会福祉法人立など。
1.幼保連携型
2.幼稚園型
3.保育所型
4.地方裁量型(上記以外)